奨学生活動レポート|student report

去年秋よりドイツのミュンヘン音大で勉強させていただいております。
ドイツでの暮らしで一番感じていることは、クラシック音楽が一つの文化として生活に深く広く根付いていることです。ある特定の一握りの人々の間だけでなく、幅広い世代で普段の生活に染みこんでいることを強く感じています。
ミュンヘンでは大きな演奏会に伺うチャンスが沢山ありますが、コンサート会場の伝統の長い、格調高い空気はありつつも、意外とクラシック音楽の敷居の高さを感じさせません。演奏者や聴衆が一緒に音楽を楽しもうとする雰囲気によって変にかしこまらず、いつも会場の暖かい一体感があります。この空気が、音楽が親しみやすく、自然に根付いている理由の一つだと思います。このような環境の中でこれからも勉強をさせていただけること、とても嬉しく、大変感謝しております。
今大学では僕の師事しているウェンシン・ヤン先生のほかに、国立歌劇場やバイエルン放送響の主席の先生、そしてヤン先生の師匠であった元ベルリンフィルのW.ベッチャー先生も時々いらっしゃって、様々な観点から大変触発されるレッスンをしてくださいます。そして、そのレッスンを通して学んだこと得たことを毎月1~2回開催される学内演奏会で発表しています。この学内演奏会も、音楽を愛する市民で毎回満席となり、舞台上でもとても有意義な経験をさせていただいています。

ミュンヘン音大のメインキャンパスの内部

バイエルン国立歌劇場

小学生の頃まで住んでいたドイツで今再び生活させていただいていますが、幼かった当時とは世界の見え方も変わり、西欧人と日本人のそれぞれの人種的な良さが、より
一層見えてきた気がします。
まだまだヨーロッパの文化から学ぶべきことが山ほどありますが、ヨーロッパ人の感情の起伏の豊かさ、思いっきりの良い自己表現なども取り入れながら、日本人としての良さでもある、繊細な心やきめ細やかさも加味して、自分の演奏を発展させていくことができたらと最近思っています。

ミュンヘンの中心部にあり、街のシンボルとも言える市庁舎

これからも音楽に接することができる喜びをもって、聴いてくださる方に音楽を通して幸せになっていただける瞬間を少しでも多く作っていけたらと思います。音楽の根本的な存在意義を忘れずに、これからも練習に励み、チャレンジを続けていきたいと思います。